イギリスは、正式国名を[United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland]という連合王国で、最初、1606年4月12日の勅状によって、イングランドのセント・ジョージ・クロス[Cross of St.George]（白色地に赤十字）とスコットランドのセント・アンドリュー・クロス[Cross of St.Andrew]（青色地に斜め白十字）を重ねたユニオンフラッグ（キングスカラーズ）が艦船用に制定されていましたが、1801年1月1日アイルランドの連合参加でセント・パトリック・クロス[Cross of St.Patrick]（白色地に斜め赤十字）が新たに重ねられました。

その際、紋章作画法のカウンターチェンジと呼ばれるような方法で、セント・パトリック・クロスの2本の斜め赤十字のラインをそれぞれ上下二分割し、左側のクロスは上を白と下を赤、右側のクロスは上を赤と下を白にして配置しました。
色々な歴史や思惑があったようですが、これらのことが結果として色・デザインにおいて絶妙なバランスを生み出すことになり、旗デザインの最高傑作と言われる国旗となりました。

セント・ジョージ・クロスの赤い幅は旗の縦幅の五分の一、白い幅は同十五分の一、セント・パトリック・クロスの斜め赤い幅は同十五分の一、細い白い幅は同三十分の一、太い白い幅は同十分の一となっています。

この旗が七つの海を駆け巡り、現在でも英連邦[The　Commonｗealth]の国を中心にユニオンフラッグを配したデザインの国旗が多く使われています。
正式縦横比＝1：2
通称、ユニオンジャック （ジャックとは船の舳につける小さな旗のことです）